【職業紹介】イラストレーター/キャラクターデザイナー
仕事の詳細
プランナーなどがつくり上げてきたイメージをビジュアル化する仕事。デザイナーの中でも、イラストレーターやキャラクターデザイナーは花形の仕事だ。
キャラクターの顔や髪型、服装や持ち物を含めた見た目や喜怒哀楽の表情や動作、身長・体重の設定などをプランナーなどと打ち合わせしながら作成していく。特撮作品に関しては、キャラクター商品を発売する企業の担当者と打ち合わせをすることも多い。アニメ作品に関しても、アニメーターとキャラクターデザイナーが分業化されている現場が大半だ。
ゲームの場合には背景デザインとの兼務、アニメの場合にはアニメーターとの兼務も多い。また小説作品などの挿絵を担当する場合には、その作品を読み込んで世界観をビジュアルで再現する能力が必要。いずれの場合も、ゲーム/アニメ/小説の世界観を楽しめることが大切だ。
年功序列ではなく、完全に能力制。新人のときから重要な仕事を任されることもあれば、何年経っても役職がつかない人もいる。
アニメやゲーム以外にも、広告、Webサイト、雑誌・書籍、企業パンフレット、商品のパッケージ、ノベリティグッズなど、イラストやキャラクターが必要とされる場面は多い。また近年では、スマートフォン向けアプリなど、オリジナルのキャラクターカード等をデザインする案件が急増するなど、人気のイラストレーター/キャラクターデザイナーは引く手あまたの状態。フリーランスとなって、活躍している人もたくさんいる。
求められるスキルとしては、当然のことだが画力は必要。ただ画力だけで務まる仕事ではなく、打ち合わせしながらプランナー/企業担当者/作家などが求めるものを察してイラスト化していく力、コミュニケーション能力も大切になってくる。
キャリアステップと年収イメージ
1~2年目:デザイナー(見習い)
ゲーム会社で働く場合、仕事に必要なソフトウェアの研修などが1年目に行われる。据え置き型ゲームやアーケードゲーム、パチンコやSNSゲームなどの幅広い知識に加え、イラストレーターやフォトショップ、SAI、MAYAなどのツールの使い方を覚えていく。
その後、いくつかのプロジェクトに配属され、デザイナー職のアシスタントとして現場作業に慣れていく。CGデザインやアニメーターの仕事なども経験し、いくつかの作業を体験していく中で、資質や技術力を評価されて各職種に振り分けられる。
年収イメージ : 300万円~400万円前後
3~5年目:キャラクターデザイナー(メンバー)
プロジェクトに配置され、本格的に現場作業に参加する。新入社員の教育係として、後輩の指導を任されるようになる。また、新人の採用審査(応募作品審査)などに関わることもある。
プロジェクトで重要な部分を任され始める時期でもある。1つのプロジェクトには2~3年かかるので、最初に関わったプロジェクトが初めて完了し、発売されて世間からの評価が聞けるようになる。「自分の仕事」に対する評価がはっきり見える仕事だけに、世間からの評価が分かることが何よりのやりがいになるだろう。
年収イメージ : 350万円~800万円前後
6~10年目:スペシャリスト or デザイナー(セクションリーダー)
プロジェクトを2~3本経験したら、社内でもベテランと見なされるようになる。実力を評価され、また、主任や課長補佐などに昇進し始める時期だ。管理職ではなくてもスペシャリストとして肩書がつくようになる。
ただし昇進すると、現場作業よりもスケジュールや人の管理などの業務が中心になる。中には昇進を辞退する人もいて、そうした人の数は少なくない。
管理寄りの業務を選ぶと、プロジェクトの中ではセクションリーダーを任されるようになり、より大きな責任を担うようになってくる。
年収イメージ : 500万円~1000万円前後
11年目以降:チーフデザイナー or アートディレクター or フリーランス
さまざまなプロジェクトで成果を残し、実力の評価が高くなってくると、チーフデザイナーやアートディレクターとして、デザイン面をすべて取り仕切るようになってくる。
さらに社外での人脈も豊富になり実績を残して実力が認められるようになると、管理職よりもデザイナーとしての業務に専念したいと、独立を考える人も現れてくる。
年収イメージ : 800万円以上